平日08:15からNHK総合で放送されている生活情報番組『あさイチ』、2016年5月18日は女性リアル「子どもがいない生き方」の特集が組まれていて、有働由美子アナウンサーが自身の子どものいない生き方を告白していました。

 

 

女性リアル「どう思う? 子どもがいない生き方」

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2016年5月18日のテーマは「女性リアル どう思う? 子どもがいない生き方」でした。女優の山口智子さんが「子どもを産んで育てる人生ではない、別の人生を望んでいました。今でも、一片の後悔もないです」と、ある雑誌『FRaU』のインタビューで語っていたことが、多くの女性の支持を得ているということから話が始まりました。フジテレビのドラマ『ロング・バケーション』の画像も取り上げられていました……懐かしいです。

女性の生き方として、夫婦二人の生活を大切にしたい、経済的な理由や身体的な理由など様々な理由から子どもがいない人生を選択する女性はたくさんいらっしゃいます。しかし、「女は子どもを産んで一人前」という価値観があることも事実で、番組で言うところの“子なしハラスメント”に直面することもしばしばだそうです。子どもがいる幸せがあるのなら、子どもがいない幸せがあって良いのではないか、女性の幸せとは何かについて語られていました。

 

 

有働由美子アナウンサーの告白

今日の放送の女性メンバーは、子どもがいる女性と子どもがいない女性が2名ずつ出演していました。

子どもがいる立場としてはタレントの山口もえさんと、芥川賞作家の川上未映子さん、子どもがいない立場としては元新聞記者の稲垣えみ子さんと、司会のNHK有働由美子アナウンサーです。メンバー紹介の際に有働アナの言った言葉が個人的にとても大きな驚きでした。それは……

 

「去年ようやく出産の可能性を諦めて、やっと一人で生きる自信が出てきた……」

 

……という言葉です。聞いていて我が耳を疑いました。女性でしかも世間的にも知られている方がこの類の告白をすることはかなりの勇気が要ることだと思ったので。

これまでも有働アナはあさイチの中でご自身が独身であることをネタにされたりネタにしたりしていたことは多々ありましたけど、そういう自らの立場を本心ではどう捉えているのかが明るみになった気がしました。短い言葉でしたが、長年苦しんでおられたのだろうと想像させる重みのある言葉に感じられます。

 

また、女性出演者が自分の「出産に対する気持ち」をグラフ化していました。子どもを産みたいと思う気持ちと産みたくないと思った気持ちが、年齢とともにどのように変化していったか、です。

有働アナから自身のグラフに対する説明がありました。有働アナのグラフは大変わかりやすく、仕事に変化が起こると産みたくなくなっています。例えばNHKに入社した頃、『おはよう日本』を担当していた頃、『サンデースポーツ』を担当した頃、『スタジオパークからこんにちは』を担当した頃、特派員として米国ニューヨークへ出張していた頃です。

有働アナは米国から帰国後に産みたい気持ちがピークになっていました。産みたい気持ちが急上昇した頃でしょうか、年齢で言うと40歳になる前辺りのようですが、体調を崩して病院へ行ったところ産婦人科に回され、医師から「あんたこのままのペースで仕事をしていたら卵巣駄目になって出産できませんよ」と言われてしまったそうです。

「そう言われてから、とんでもない間違いをしたというか、産む可能性というか機能があるのに無駄にしたんじゃないかって、気が狂っちゃうほど泣いたりして病院に通ったんですけど、それ(病院)も『あさイチ』を続けながら行ったけど、だんだん年齢的に、去年くらいから“もう無理かな”っていうので、ようやく気持ちがフラットに落ち着いたっていう」

と仰っています。年齢のことと出産のことはずっと頭にはあったけれども、医師から忠告を受けて目の前に現実を突きつけられた思いがあったのでしょうね。相当に焦っていたようです。気が狂っちゃうほど泣いたり、という箇所は短い言葉でしたけど……。

 

 

おわりに

有働アナの告白を驚きをもって聞いたということは、私の中にももしかしたら、大人になれば結婚をするのが当たり前、女性なら出産をするのが当たり前、という感覚があるのかもしれません。

有働アナも「子どもを産んでお母さんになるって方が多数派っていうか、“ですよね”みたいな、誰も言わないし、そうじゃないですよって世の中では言うけど、何かどっかの心の底に何となくある気がするんで」と仰っていたことが、男性である私の中にもある気がします。それはもの凄く共感できました。

とはいえ、私自身メンタルの病気を抱えていますし仕事をしていないので、私にとっては結婚や恋愛そのものが全く縁のない出来事です。そんな私でも心のどこかにある気がします。

例えば○○歳になったのに結婚していないとか、結婚して○年経ったのに出産していないとか、病気でもないのに仕事をしているのにどうして結婚しないのか子どもを産まないのか……みたいな、決して言葉にはしないけれども、結婚や出産に関する古くから日本に残っていると思われる、何かドロッとした塊のような価値観が心の奥底に眠っている感じです。

『あさイチ』の放送ではもっとたくさんのことが語られていました。最も強い興味を持ったところだけを書いています。

今回のテーマは女性男性に限らず、また、世代を問わずに見てもらって皆で一度考えたら良いと思います。出産に限った話でもなく、出産の部分を例えば私のような病気に置き換えて考えることもできる話かと。あさイチは再放送がないのであれですけど、是非もう一度扱って欲しいテーマです。

 

 

追記

2016年5月19日の放送では「子どもがいない生き方」の反響を紹介していました。共感したという意見と同じくらいに否定的な意見も届いていたようでした。

否定的な意見として紹介されていたのは、子どもを増やさなければこの国が潰れてしまう、子どもはいらないという人の老後を養うのは子どもだ、子どもを持たないのは幼稚なエゴだ、自分の子どもが汗水たらして働いた税金をあなた方(子どもを持たない選択をした人)の老後に使ってほしくない、子どもを持たない選択をした人たちの意見は屁理屈だ、普通は結婚して子どもがいるのが当たり前、それができないから屁理屈を言っているだけ、といった意見でした。

全ての意見をそのまま書いている訳ではありませんので、その方が本当に言いたいニュアンスまで伝わっていないかもしれません。その点申し訳ありません。なかなかに手厳しい意見の数々ですが、こういった考えを持つ方も多くいらっしゃるようでした。

 

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